介護のために仕事を辞める人が年間約10万人と言われています。特に50代・60代の方が多く、40代の方もあります。
このような状況の中、介護と仕事を両立させるために必要なことがあります。
多くの企業では、従業員の親が介護が必要になったら「とりあえず介護保険を使ってなんとか頑張ってみて」というような対応になるのではないでしょうか？
介護保険制度について正しい知識を持っていますか？介護保険制度はすぐに使えません。要介護認定という手続きが必要で、その手続きは市役所などの窓口に申請をお行う必要があります。
その申請の為に仕事を休んだりする必要があります。その時に有休消化をして…というのは、介護と仕事の両立にはなりません。
育児休業と同様に介護休業法というものがあります。最近、ようやく育児休暇が認識されだし、男性も取得されるようになってきましたが、まだまだ取得率は低いとされています。
そんな休業法が介護にもあります。介護休業法はあまり知られておらず取得される方も少ない状況です。しかし、介護保険の申請や様々な場面で取得可能な制度ですから、本来は取得できる環境を作る必要があります。
あなたが従業員の立場であれば、「介護と仕事の両立についての研修やセミナーを開催して欲しい」と要望しましょう。また、個人で介護セミナーへご参加されることもお勧めします。
また、あなたが企業の総務部や人事部の従業員であればご自身の環境や体制を確認してください。そして、それがどれだけ従業員に周知されていて利用されているか確認しましょう。制度はあるけど誰も知らないとうのはよくある話です。
もし、あなたが企業の管理職だった場合、ご自身の大事な部下や従業員が介護のために退職していってしまう環境にあるかも知れません。今一度従業員へ周知できているか確認しましょう。そして不十分だと感じられたなら、早急に体制を強化し安心して仕事ができる環境を作りましょう。
